シベリア特措法成立を
抑留者補償協議会 「今国会でこそ」
旧ソ連のシベリアやモンゴルに戦後抑留され、強制労働させられた元抑留者でつくる全国抑留者補償協議会などは25日、参院議員会館で集会を開きました。抑留問題解決のための「戦後強制抑留者特別措置法案」を世論の後押しとともに今国会で成立させようと決意を新たにしました。
法案は元抑留者に「特別給付金」を支払うことを柱にしたもので、昨年の臨時国会で与野党が合意。しかし、政局が混乱したあおりを受けて、先送りされました。
参加者から、今国会は「政治とカネ」の問題で、混乱が避けられないとの指摘がありました。これには「30年間運動をしてきて、ようやく着地点が見えてきた。一人でも多くの人に給付金を受け取ってもらえるよう、一刻も早く成立させよう」と話し合いました。
兄をシベリアで亡くした遺族の男性は「抑留者は毎日亡くなっている。正義の声が国会に届けばと願って参加した」と初参加の思いを語りました。
93歳の元抑留者は「われわれは天皇の命令で戦争に行ったのに、日本政府は補償してくれないのか。われわれが死んでしまえば、おしまいか」と怒りの声をあげました。
2010年1月26日(火)「しんぶん赤旗」